【簡単】結婚式のプロフィールムービーを自作するための編集・演出方法を紹介 -Premiere Pro CC

公開 : 2019/12/12 : 2022/03/04

前の記事では、結婚式のプロフィールムービーを自作するまでの準備と構成をお話ししました。

今回は、実際にプロフィールムービーの編集・演出方法をPremiere Pro CCソフトを使って紹介します。
注意点や効率的に進める方法も合わせて紹介しているので、これから結婚式のプロフィールムービーを作ろうとしている方は参考になると思いますよ。

手順はこんな感じです。

1.プロフィールムービーに必要な素材を用意する
2.新規シーケンスを作成し、必要な画像や動画を読み込む
3.音楽を編集し、全体の尺を決める
4.冒頭にタイトル、終わりに終了の挨拶を入れる
5.写真を入れ、全体の尺を整える
6.全体的な尺を整える 7.画像のサイズ・位置を調節する、トリミングする
8.テロップを仕込む・タイムラインにのせる
9.動画を合成し、オシャレに装飾する
10.書き出してデータ化する

結婚式のプロフィール動画を作成する場合、上記の工程は一般的なので、初心者の方はこの記事を確認しながら作業するといいですよ。
では、具体的な編集方法を紹介します。

目次

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プロフィールムービーに必要な素材を用意する

プロフィールムービーに必要な素材を用意する

結婚式のプロフィール動画を作るにあたり、最低限の素材が揃ってないと編集できません。

必要な素材

・音楽1〜3曲
・新郎の生い立ち写真 or 動画
・新婦の生い立ち写真 or 動画
・2人で出会いからの写真(必要であれば)
・テロップ文章

プロフィールムービーは基本的に写真構成なので、音楽と写真はマストです。
その中でも、使う音楽が決まっていて、写真を枚数使うか(ざっくりでOK)分かれば、全体的な尺をなんとなく作ることができます。

音楽や写真をどれくらい用意したらいいのか分からない場合はこちらの記事を参考にしてください。
結婚式のプロフィールムービーを作る上で必要な情報がのってますよ。

新規シーケンスを作成。必要な画像を読み込む

シーケンス設定

新規シーケンスの作成方法は、「ファイル>新規>シーケンス」
と進み、上記の設定に合わせればOKです。
詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

画像の読み込み方法

Premiere Pro CCにファイルをドラッグ&ドロップ、又は「ファイル>読み込み」から画像や音楽を指定します。
まずは音楽・写真を読み込んでいきましょう。

音楽を編集し、全体の尺を決める

全体の尺を決める

素材を読み込んだら、全体の尺が何分くらいになるのかを決めます。

なぜ全体の尺から決めるのか?

全体の尺が決まらないと、どれくらいの写真を使えばいいのかも分かりません。
また、段階を踏むことで作業が効率的になります。
思いついたところから編集するのではなく、段階を踏んで編集を進めていきましょう。

プロフィールムービーは音楽ベースで進行するので、「音楽の長さ+10秒〜30秒=全体の尺」という考えでOKです。
映像は基本的に写真構成なので、あとで調節します。
全体の尺にする工程はこんな感じです。

1.音楽を終了するタイミングに、編集点を入れる
2.編集点の右側のクリップを削除する
3.音楽の終わりをフェードアウトさせる
4.2曲目をタイムラインにのせ、繰り返す

順に解説します。

1.音楽を終了するタイミングに、編集点を入れる

再生ヘッドを移動させ編集点を入れる

サビの終わりかけたタイミングや、間奏で終わらせるといい雰囲気で終わらせることができます。

上記を意識して、再生ヘッドを終わらせるタイミングまで持っていき、編集点を入れます。
方法は2通りあるので、好きな方を選んでください。

方法 画像
レーザーツールを使って編集点を入れる レーザーツール
キーボードショートカットに割り当て、編集点を入れる 編集点を追加の割り当て

2.編集点の右側のクリップを削除する

右側のクリップを削除する

編集点を入れた右側のクリップは必要ないので削除しましょう。
クリップを選択し、deleteすれば削除できます。

3.音楽の終わりをフェードアウトさせる

フェードイン・フェードアウトさせる

フェードイン・フェードアウトとは

音を徐々に上げる・下げる効果を言います。
フレーム単位で調節することができれ、音楽を終わらせる時・編集点を滑らかにする時によく使われます。

フェードアウトをかける方法は
クリップの端を右クリック>デフォルトのトランジションを適用

これだけでOKです。

フェードアウトの数値を変更する場合は
「コンスタントパワー」をダブルクリック>任意の数値を入力し、「OK」

これで変更できます。

音楽にもよりますが、2〜4秒くらいかけてフェードアウトした方がいいですよ。

4.2曲目をタイムラインにのせ、繰り返す

1曲目のあとに2曲目を入れる

1曲目が終わってから間隔を3〜5秒くらい空けて2曲目をタイムラインにのせます。
曲と曲の間が早すぎると、慌てた感じの印象になってしまうので気をつけましょう。

2曲目をタイムラインにのせたら、音楽が終了するタイミングを同じようにフェードアウトさせます。
3曲目を使う場合も同じ手順ですね。

最終的に写真を入れる時、尺を微調整するので今の段階で細かく調整する必要はありません。
次の工程は、「音楽長さ+10〜30秒」の「10〜30秒」部分を考えていきます。

冒頭にタイトル、終わりに終了の挨拶を入れる

冒頭にカラーマットとテキストテロップを入れる

「音楽長さ+10〜30秒」の「10〜30秒」部分は冒頭のタイトルと終了の挨拶部分です。
ここにどんな文章を入れるかで尺の長さや写真枚数が変わります。
特に終了の挨拶はしっかり伝えたいのか、簡単に伝えたいのかで大きく尺が変わります。
もし、もっと写真を追加したいとなった場合は、この終了の挨拶で尺を調整するのが一番簡単ですよ。

今回は冒頭のタイトル作成で、何も素材が無かった場合を想定し解説していきます。
シンプルなタイトルを作る場合に使うものはこちらです。

・カラーマット
・テキストテロップ 又は レガシータイトル

カラーマットの作成方法

カラーマットの作成方法

今回は背景色を白にして、その上にテロップをのせるようにします。
手順は
ファイル>新規>カラーマット>色を白に指定>カラーマットに名前をつける

プロジェクトに「カラーマット 白」ができるので、ドラッグ&ドロップでタイムラインにのせます。

タイトルのテロップを作成する

テロップを作成する方法

基本的には、こんな感じのタイトルが一般的です。
「OO&△△ 〜Wedding Movie〜」
「Happy Wedding OO&△△」
「Happy Wedding OO&△△ Profile Movie」

あとはフォントや色、レイアウトで自由に演出してみてください。
個人的には、筆記体でレイアウトすると印象的になるのでオススメです。
Adobeフォントには、筆記体の欧米フォントが沢山あり、こちらの記事にまとめたので参考にしてくださいね。

テキストテロップの作り方は
テキストツールを作成>プログラムモニターをクリック>文字を入力

これでOKです。
サイズや装飾は、エフェクトコントロールで調整することができます。
テキストテロップについては、こちらの記事に詳細が書かれているので参考にしてください。

しかし、テキストテロップはソフトエッジにできなかったり、装飾にこだわれなかったりするので物足りないと感じてしまうかもしれません。

Premiere Pro CCにはレガシータイトルというテロップ作成ツールがあり、このレガシータイトルを使うとプロ並みの装飾をすることができます。
ファイル>新規>レガシータイトルで作成できます。
レガシータイトルの使い方はこちらの記事に書かれているので参考にしてください。

終了の挨拶をカラーマットとテロップで作成する

冒頭のタイトルと同じように、プロフィールムービーの終わりにテロップで感謝を伝えると終了しやすくなります。
文章は長くても短くてもいいですが、長文ならテロップを2〜5回に分けて入れるなどの工夫が必要です。

例文
今日は私たちの結婚式に来ていただきありがとうございます。
こんな私たちですが、2人で協力しながら歩んでいきたいと思います。
引き続き披露宴をお楽しみください。

上記の文章の場合だと、文節で区切り3つのテロップに分けた方が読みやすいです。
またテロップが切り替わることで、飽きさせない演出にもつながりますよ。

終了の挨拶テロップで、写真枚数を調整することもできる

全体の尺を細かく変更するよりも、終了部分のテロップの文章を変更した方が楽です。
例えば、1枚写真を追加しなければいけなかった時、全体的な尺を変更するよりも、最後のテロップ文章を短くして終わる方が楽ですよね。
時間がない時におすすめです。

終了の挨拶が入れられなければ当サイトの無料素材を使う

写真枚数が多すぎて、終了の挨拶を入れる尺があまり取れない場合は、当サイトの無料動画素材を使うのもアリです。
「Thank you」と最後に出てくるだけで印象が違うので、参考にしてください。

写真を入れ、全体の尺を整える

写真を入れ、全体の尺を整える

ではいよいよ写真をタイムラインにのせていきます。
流れはこんな感じです。

1.環境設定で静止画を8秒にする
2.音声トラックをロックする
3.ドラッグ&ドロップで全ての写真をタイムラインに並べる
4.写真を伸ばす・写真の尺を変更する

1.2.はやらなくても大丈夫ですが、設定しておくと作業しやすくなるのでおすすめです。

設定で静止画を8秒にする

環境設定を変更する

Premiere Pro CC>環境設定>タイムラインの「静止画のデフォルトデュレーション」を8秒に設定したあと、素材を読み込みます。
すると、読み込んだ画像が8秒で差し込むことができるので便利ですよ。

注意

必ず「素材を読み込む前」に設定してください。
そうしないとデフォルト設定の5秒で読み込まれます。

音声トラックはロックしておく

音声トラックはロックしておく

音声トラックはすでにある程度の尺を作ってあるので、動かしません。
だからロックして動かなくする必要があります。
方法は音声トラックの鍵穴アイコンをクリックするだけです。

3.ドラッグ&ドロップで全ての写真をタイムラインに並べる

素材をまとめてタイムラインにのせる

プロジェクトから写真を選択し、タイムラインにドラッグ&ドロップします。
この時、写真が順番に並んでいるととても楽ですよ。

4.写真を伸ばす・写真の尺を変更する

トリム・リップルモードを使う

ただ並べただけだと、音楽と写真の尺は合いません。
なので最後の工程で写真を伸ばしたり、つまんだりして調整していきます。

トリムモード・リップルモードを使い分け、テンキーで「+10」「ー100(1秒)」と入力していきくと、尺を詰めたり伸ばしたりすることができます。
トリムモードを詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

音楽だけ決まっている場合は「写真1、写真2…」といった感じで仮当てすることもできます。
時間がなかったり、写真で迷ってる場合は、とりあえず音楽だけもらって仮当てしたほうが効率的ですよ。

全体的な尺を整える

全体的な尺を整える

写真を全てのせたら、音声トラックのロックを外し、全体的な尺を調節します。
調整は3パターンしかありません。

・冒頭のタイトル、終了の挨拶の尺を変更する
・写真の尺を調整する
・音楽を調整する

音楽を調整したい場合は、ビデオトラックにロックをかけ、写真の尺を変更したい場合は、音声トラックをロックします。
ここまでで、尺を調整するポイントをおさらいしましょう。

・冒頭のタイトルは1秒〜2秒遅れて音楽が入る
・1曲目と2曲目の間は5秒くらいあける
・終了のポイントは音楽が終わるくらいな感じになるように

この3つをおさえておけば問題ありません。

画像のサイズ・位置を調節する、トリミングする

位置やサイズを調節する

クリップを選択し、ウィンドウ>エフェクトコントロールで位置やサイズを調節することができます。
どんな風にレイアウトすればいいか、一般的に使われる手法をいくつか紹介します。

また、エフェクトコントロールの使い方は、こちらの記事で解説してるので参考にしてください。

縦長の写真は2枚使うと印象が良くなる

縦の写真は2枚使う

テレビやスクリーンは横長なので、縦長の写真1枚だと少し寂しく感じてしまいます。
そこで、メインの写真の他に隙間に写真をレイアウトするだけで華やかな印象になりますよ。

写真をじんわり動かす

写真をじんわり動かすと、さらに印象的になります。
じんわり左右に動かす・ズームする・回転させる方法は全てキーフレームを打つ必要があります。

項目 説明 画像
じんわり左右に動かす キーフレームは「位置」に打つ
40ピクセル移動させるといい感じ
必ずクリップの最初と最後にキーフレームを打つ
じんわり左右に動かす
じんわりズームする キーフレームは「スケール」に打つ
100%から104%くらいにするといい感じ
必ずクリップの最初と最後にキーフレームを打つ
じんわり回転する キーフレームは「回転」に打つ
0から15くらいにするといい感じ
必ずクリップの最初と最後にキーフレームを打つ
じんわり回転させる

これらを掛け合わせてもOKです。
例えば、「じんわりズームさせながら、じんわり回転させる」
「じんわり左右に動きながら、じんわり回転させる」など、演出のバリエーションが増えるのでオススメですよ。

テロップを仕込む・入れる

テロップを仕込んでから入れる

テロップを作ってはタイムラインに乗せるという方法はとても大変な作業なので、まずはテロップを仕込みます。
仕込みとは、テロップの装飾・サイズなどを決めて先に作ってしまうことを言います。
タイムラインにはまだ乗せません。

全てのテロップが仕込み終わったら一気にタイムラインにのせます。
この時、写真をタイムラインに乗せた時と同じ工程を踏むととても簡単にのせられます。

タイトルでテロップを作成したように、テキストテロップかレガシータイトルでテロップを作成します。
テロップ装飾をきれいにする方法を書いた記事を参考にしてみてください。

エフェクトは最後にかける

全体的な尺が決まったら、最後に映像の加工とテロップを動かしていきます。
エフェクト処理が最後になる理由は、2つあります。

・シーケンスが重くなり、再生されにくくなる ・工程が複雑になり、初心者はかなり大変

もちろん最初から合成しても構いませんが、段階を踏んで進んだ方が圧倒的に効率が高いです。

実は現場でも工程を踏んで完成している

工程を踏んで進むのは初心者だからではありません。
実はプロの制作現場でも段取りが守れないと、1日以上ロスしてまうこともあるので作業する上では重要です。

実際に僕が担当していた編集作業では、直しが多く常に予定の時間をオーバーしていました。
なんとか予定時間内で完成させるために段取りを変更し、最大で10時間の短縮に成功した経験があります。

初心者でもプロでも同じような工程を踏むので「自分のやり方で突き進む」という行為だけはやめた方がいいですよ。

エフェクトをかける・合成する

さあここまできたらクオリティを上げる最後の仕上げです。
とは言っても合成やエフェクトは相当な数があり、全てを紹介することができません。
どんな映像を作るかでエフェクトのかけ方や合成方法が変わってしまうからです。

当サイトでは、様々なプロフィール動画を用意しています。
もちろん無料動画もダウンロードできるのでぜひ使ってみてくださいね。

書き出してデータ化する

全て完了したらデータ化する必要があります。
必要ならDVDを作らなければいけません。
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