【リモート編集】Premiere Pro CCの映像画面をv-laboで配信する方法

公開 : 2021/08/22 : 2022/03/04

今回はPremiere Pro CCの画面を低遅延配信ソフト「v-labo」を使って配信し、ディレクターやADと編集画面を共有する方法を紹介します。

v-laboとは、大手サーバー会社のさくらインターネットと共同で開発した低遅延配信サービスです。
このv-laboを使うと、ポスプロと制作の方を遠隔でつなぐことができるので、わざわざポスプロにクライアントに来てもらうことがなくなります。

制作は人件費や移動費がかなり削減され、ポスプロは内装費や1箱面積の削減につながり経費削減が期待できます。

Premiere Pro CCで画面を配信する場合、モニターが2つ以上必要になってきます。
1つ目がPremiere Pro CCの操作画面を、2つ目のモニターにプログラムモニターを全画面にします。
この全画面にした映像をv-laboで配信するという仕組みです。

目次

Premiere Pro設定1:デュアルディスプレイの片方に映像を全画面表示する

Premiere Pro CCの映像を配信する場合、プログラムモニターに映る映像を全画面でモニター出力する必要があります。
そのため、モニターは最低でも2つ用意しましょう。
設定はとても簡単です。

Premiere Pro CC>環境設定>再生

黄色のラインにチェックを入れます。
これでデュアルディスプレイの片方が全画面で出力になります。

ワンポイント

Premiere Pro CCの設定で「バックグラウンド操作時のビデオ出力を無効にする」のチェックを外すと、他のアプリケーションに移動した時に映像がパカパカ切り替わらなくなり便利ですよ。

音声を設定する

Premiere Pro CCの音声設定も必要です。
これは別のアプリケーション「Black Hole」を使うので、事前にインストールしておきましょう。

Black Holeの特徴

Black HoleはPC内の音声出力先を、他のアプリケーションに入力することができます。
主にPC内の音声を配信する時に使われます。
詳しくはインストール方法と仕組みを解説した記事を参考にしてください。


Black Holeをインストールしている方は、Premiere Pro CCの設定に進みます。

Premiere Pro CC>環境設定

オーディオハードウェアと再生の設定を変更します。


オーディオハードウェアの以下の項目を変更します。
デフォルト出力をBlack Holeに設定
マッピング出力対象をAdobeデスクトップオーディオに設定

再生の項目も変更します。
オーディオデバイスをAdobeデスクトップオーディオに設定

この3つを変更してください。
しかし、変更した時点でPremiere Proの音声は聞こえなくなります。

理由は、Black Holeに出力したあとの出口(スピーカーなど)が設定されていないためです。
Black Holeにスピーカーの役割がないため、一時的に音声が聞こえなくなります。

これを解決するために、配信するアプリケーションを用意する必要があります。
今回は低遅延・高画質で配信できるv-laboを使って解説します。

v-laboを使った配信設定

v-laboの大きな特徴として、Google Chromeなどのブラウザがあれば配信できます。

ブラウザとは

webの閲覧をするために必要なアプリケーションのことです。
Safari、Google Chrome、Firefox、edgeなど様々なブラウザがあります。(v-labo使用時は、Google Chromeを推奨)


Safariなどのブラウザでも起動することはできますが、配信画面のレイアウトが崩れたり、機能が使えなかったりする場合があります。
持っていない方はまずGoogle Chromeをダウンロードしてください。
1分程度でインストールが完了します。


インストールができたらGoogle Chromeを起動し、v-labo専用のページへ移動します。

v-laboを契約した時に付与される「配信用のユーザーID」と「パスワード」を入力します。


ログインを押せばこんな画面が出てきます。

v-laboをより快適に使うため、通知の表示の許可を求められた方は、「許可」を押してください。
ディレクターが他の作業のため音声をミュートしている場合でも、相手のPC画面にポップアップ表示して知らせることができます。


音声の設定は3つあります。

一番右にあるアイコンで、配信する音声をBlack Holeに設定します。

あとは自分の声を入力するマイク設定と、相手の音声が聞こえるようにすればOKです。

設定できたら「配信開始」を押してください。
Premiere Pro CCを再生した時、音声が聞こえたら準備完了です。
音声が聞こえない場合は、配信音のボリューム調整を右へスライドしてみてください。

記事にすると工程がたくさんあるように感じますが、慣れてしまえば大変じゃありません。
想像以上に滑らかに再生できて円滑に進むのでぜひ試してみてください。

v-laboのその他の機能

v-laboは動画を配信するために、様々な機能があります。

  • webカメラ
  • 顔を映すためのカメラが出せます。

  • スピーカー設定
  • 相手の音声を調節できます。

  • マイク設定
  • 自分の声を調整できます。

  • 全画面表示
  • 顔が映る画面が非表示になり、配信画面が全画面に切り替わります。

  • 配信画面選択
  • デュアルディスプレイの場合、全画面表示するディスプレイを選べます。
    ブラウザ単位・フォルダ単位・アプリケーション単位など配信画面を選べます。

  • 視聴者を招待
  • 映像を共有する相手(視聴者)用のURLを生成します。
    このURLを相手に伝えてください。

  • 解像度選択
  • 映像の解像度を変更できます。
    解像度を下げると、コマ落ちを減らすことができます。

  • 仮想オーディオ設定
  • Black HoleなどPC内音声の入力を設定できます。
    ここはBlack Hole固定にしておきましょう。

  • 配信ボリューム設定
  • 配信音の音声を調整できます。

  • 特定の人の音声ボリュームを変更
  • 各カメラに音声ボリュームを調整するところがあります。

  • 特定の人を呼び出す機能
  • 視聴者や配信者がスピーカー音をオフにしていた場合、相手に気づいてもらうための呼び鈴機能です。


    Photoshop・Premiere Pro・After Effectsなど、専門的なアプリケーションをイメージトレーニングできるwebサイトを作りました。
    電車の中、ちょっとした隙間時間にお試しください。