【基本】テロップ装飾の考え方・レガシータイトルの作成例 -Premiere Pro CC

公開 : 2019/11/02 : 2022/03/04

「テロップイメージはあるんだけどうまく再現できない…」
「雰囲気に合ったテロップ装飾ができない…」

テロップ装飾って難しいですよね。
僕は15年以上テレビの編集に関わり、ようやく頭に浮かんだイメージをすぐに形に出来るようになりましたが、最初はとても難しかったのを覚えています。
そして最近、僕と同じような悩みを抱えている人は多いなと感じたので、初心者だった頃の僕が悩んでいたことを記事にしました。
イメージを掴むだけで、テロップ装飾はとても楽になりますよ。

結論を言うと、テロップ装飾は型を決めれば難しくありません。例えば

・言葉の印象で色を決める
・商品の見た目で決める
・温度で色の印象を決める

こんな感じでイメージに色をつけていくとテロップ装飾が楽になります。
あとは経験を積み重ねれば、オリジナルのテロップは簡単に作れるようになりますよ。

今回は装飾の考え方、レガシータイトルテロップの実践問題を記事にしました。
装飾の答えや解答例も合わせて解説するので参考にしてくださいね。

目次

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テロップ装飾の考え方

私たちが色を連想できるモノはとても多いです。
それは商品など目に見えるモノだけでなく、言葉や文字からも色をイメージできます。
これらを組み合わせてテロップを作っていきましょう。

ポジティブ・ネガティブな言葉で色を連想する

テロップ装飾は、その文章が「ポジティブなイメージ」か「ネガティブなイメージ」なのかを考えると作りやすくなります。
具体的な例として

・100万円儲かります!→ポジティブイメージ
・疲労、病気など→ネガティブイメージ

お金の色をイメージするなら「黄色・金」ですよね。
逆に病気などをイメージする時は暗い色の方がイメージに合います。
黒系のグラデーションを入れて暗い印象のテロップを作ってみてください。

こんな感じで、ワードがポジティブなのか・ネガティブなのかを考えるだけで全体的な色の方向性が見えてきます。

商品のイメージで色を考える

私たちの中には、すでに商品やモノに色のイメージを持っています。

例えば、メロンは何色ですか?と聞かれたら、「青!」って答えませんよね。
ほとんどの人は「緑」と答えると思います。

・植物って何色?→緑系
・爬虫類の色って?→茶色系
・空って何色?→青系

こんな感じでまとめると、色をつける時困らなくなりますよ。

暖かい・寒い・爽やかな色はどんな色?

言葉以外にも、私たちは「温度」に対しても色のイメージを持っています。

暖かい→暖色系(ピンク・オレンジ・黄色など)
寒い→寒色系(青・水色・紫など)


爽やか→緑・青・オレンジ

暖かい色と寒い色のイメージはみなさんとほとんど変わらないと思います。
しかし爽やかな色は、人それぞれの色のイメージがあり、正解の色はありません。
もしかしたら白系のイメージを持ってる可能性だってあります。
ちなみに僕の爽やかな色のイメージは、緑・水色になります。
大自然の中、女性が涼しい風に当たっている様子をイメージするので。

こんな風に「この言葉は何色だろう?」と問いかけてみるだけで、テロップ装飾に欠かせない色をイメージする力が養われるので試してみてくださいね。

テロップ装飾には正解はない

ここまでどうやって色や雰囲気をイメージするかを書きましたが、実際は人によって色のイメージは変わります。
「真夏」というワードをテロップ装飾した場合、真夏の太陽をイメージしオレンジや赤を使う人もいれば、真夏の空をイメージして青を使う人もいるでしょう。
だから正解はありません。自分のイメージがこれだ!と思った装飾が正解です。気楽に作りましょう。

色のイメージができても、実際にテロップを作る経験値がないとキレイなテロップは作れません。
次項から実際にテロップを作ってみましょう。
なるべく数値は見ず、完成画像を真似て作るようにしてくださいね。

シンプルなテロップの作り方

テロップ作成例1

塗り ストローク
ベタ塗り・赤・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし 1段目
種類:奥行き・サイズ32・角度41・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:エッジ・サイズ5・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢あり(サイズ100・角度55・水色)・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ20・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
黒・不透明度100%・角度-228・距離10・サイズ24・スプレッド0

ゴージャス感のあるテロップ

ゴージャスで立体的なテロップ

塗り ストローク
塗り:ベベル・ハイライトカラー:黄色・ハイライトの不透明度100%・影の色:山吹色・影の不透明度100%・バランス0・サイズ52・ライト:チェック入れる・ライトの強さ100・チューブ:チェックなし・光沢あり(不透明度70%・サイズ100・角度38)・テクスチャなし 1段目
種類:ドロップフェイス・角度-240・強さ8・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:エッジ・サイズ23・塗りの種類:ベベル・ハイライトカラー:赤・ハイライトの不透明度100%・影の色:黄色・影の不透明度100%・バランス0・ライト:チェック入れる・ライトの角度:152・ライトの強さ50・チューブ:チェックなし・光沢なし・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ10・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
白・不透明度100%・角度-205・距離0・サイズ46・スプレッド100

怖い・暗い雰囲気のテロップ

怖い・暗い感じのテロップ装飾

塗り ストローク
円形グラデーション・紫とピンク・不透明度100%・角度0・繰り返し0・光沢あり(黒・不透明度55%・サイズ100・角度38・オフセット0)・テクスチャなし 1段目
種類:奥行き・サイズ6・角度77・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:エッジ・サイズ24・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ15・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
4段目
種類:エッジ・サイズ10・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
なし

爽やかな強調したテロップ

強調されたテロップ装飾

塗り ストローク
線形グラデーション・暗い緑と明るい緑・不透明度100%・角度0・繰り返し0・光沢なし・テクスチャなし 1段目
種類:奥行き・サイズ5・角度245・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:エッジ・サイズ32・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ15・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
4段目
種類:エッジ・サイズ10・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
黄色・不透明度100%・角度-205・距離0・サイズ57・スプレッド100

立体的な強調テロップ

立体的な強調テロップ

塗り ストローク
塗り:ベベル・ハイライトカラー:青・ハイライトの不透明度100%・影の色:水色・影の不透明度100%・バランス0・サイズ12・ライト:チェック入れる・ライトの角度105・ライトの強さ100・チューブ:チェックなし・光沢なし・テクスチャなし 1段目
種類:エッジ・サイズ16・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:エッジ・サイズ46・塗りの種類:ベベル・ ハイライトカラー:黄色・ハイライトの不透明度100%・影の色:黒・影の不透明度100%・バランス0・ライト:チェック入れる・ライトの角度132・ライトの強さ100・チューブ:チェックなし・光沢なし・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ15・塗りの種類:ベタ塗り・白・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
なし

見やすいテロップ装飾

見やすいテロップ装飾例

塗り ストローク
4色グラデーション・左上が明るく右下が暗い感じに・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし 1段目
種類:エッジ・サイズ20・塗りの種類:・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

2段目
種類:奥行き・サイズ20・角度40・塗りの種類:黄色・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし

3段目
種類:エッジ・サイズ10・塗りの種類:ベタ塗り・黄色・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
4段目
種類:エッジ・サイズ10・塗りの種類:ベタ塗り・黒・不透明度100%・光沢なし・テクスチャなし
なし

テロップ装飾ができるようになったら、次は効率的にテロップ入れする方法をご覧ください。
>>レガシータイトルを効率的に仕込みテロップ入れするテクニック-Premiere Pro CC

レガシータイトルをもっと詳しく知りたい方はこちらです。
>>レガシータイトルの全ての機能を紹介 Premiere Pro CC

レガシータイトルスタイルのプリセットは大量にあると悩むのでほどほどに

レガシータイトルスタイルは量が多ければ効率がいいというわけではありません。
というのも、大量にプリセットがあると「どれにしようかな」と悩んでしまい、なかなか終わりません。
むしろある程度は自分で作ってしまった方が効率がいいです。

プリセットを使う場合は、「この感じでエッジを足そう」「この感じで色を変えよう」みたいに柔軟な対応をした方がいいです。
詳しくはレガシータイトルの全ての機能を紹介した記事を参考にしてください。


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